アジスからヅワイへ 10月1日、私達一行4名は、11時よりヅワイデュグダ(アジスアベバより南に170q)、
16時よりシャシェメネ(アジスアベバより南に240q)での贈与式に出席しました。

ヅワイデュグダ(40の村で構成)では、受け入れ先であるエチオピアNGOの"OSHO(Oromo Self-Help Organization)(オロモ自立支援組織)"のプロジェクト野外事務所にて行われました。

霧雨模様の中、地域の各行政官、各村の長老、農民リーダー、自転車受贈者など約200人が、 私達の到着を今か今かと待っておられ大歓迎してくださいました。 傍らの木の下では、エチオピアの伝統文化である「コーヒーセレモニー」の用意もありました。

ヅワイ農民の皆さんから歓迎 ヅワイコーヒーセレモニー ヅワイ行政官・村の長老達

ヅワイ貧困克服に貢献してきた婦人 受贈者は

1.貧困と差別を克服するために献身的に活動してきた婦人達のリーダー
 (マイクロクレジットや灌漑施設の開発協力者など)
2.周囲の青年の模範となっている学生達
3.農業成績優秀者
4.地域行政とコミュニティの間で公共の活動をしている人達

です。

ズワイ地元マネジャー挨拶 長老挨拶 ヅワイ津田代表挨拶
授与式では、最初にOSHOの地元マネジャーが歓迎のスピーチを行いました。
また、地元を代表して、長老の一人が熱っぽく感謝の言葉を話されました。
続いてHAT代表・津田が、松戸市長からのメッセージを読み上げ、挨拶しました。 (進行は、英語とアムハラ語の両方です。)

ヅワイお礼を述べるムルゲータ氏
通訳している代表 ヅワイ 記念品贈呈 10.15松戸市への報告
続いて、OSHO代表のムルゲータ・デべべ氏が謝辞を述べ、松戸市長とHATメンバーに、記念品が贈呈されました。
(帰国後、10/15松戸市長に記念品を届けました)

ヅワイ手渡される自転車 ヅワイ大喜びの青年達 ズワイ帰路につく参加者
そして、自転車が1台1台、受贈者に手渡されました。
自転車を受け取った人達は、大事に触りながら、早速乗ってみたり、ライトをつけてみたり、大喜びでした。
その中の一人の女子学生に「家から学校までどのくらいかかりますか?」と尋ねたところ、 「徒歩2時間です。」と答えが返ってきました。
終了後、MATSUDO−HARVEST TIMEのシールを貼った自転車に乗ったり引いたりして、 笑顔で友人や家族と一緒に帰路につきました。

ヅワイインジェラ なお、贈与式終了後、ヅワイデュグダでは、歓迎のコーヒーセレモニー、昼食会がありました。
昼食会は、エチオピアの主食である「インジェラ」です。
和気あいあいの雰囲気で、お互いに歌を披露し、最後は皆で楽しく踊りました。 ヅワイ楽しくダンス
※インジェラは「テフ」と呼ばれる穀物の粉末を発酵させ、クレープ状に薄く焼いたパンケーキのようなもの。
「ワット」(肉や野菜のスパイシーな煮込み料理)を、インジェラで包み、手でいただきます。

シャシェメネ行きの途中の子供達 ヅワイからシャシェメネへ2 ヅワイからシャシェメネへ1
更に車で3時間南下し、16時よりシャシェメネでも同様の自転車贈与式がありました。(約100名)

シャシェメネ贈与式の模様1 シャシェメネの模様2 シャシェメネ熱弁を振るう行政官
シャシェメネ代表挨拶 シャシェメネ 手渡された自転車

ここでは、市や町や村とのパイプ役を務める地域の行政官も、自転車を贈与された一人で、 式の中で、自転車受贈の感謝および地域の発展・開発への決意を熱っぽく述べておりました。

シャシェメネ歓迎のキャンプファイヤーとバーべキュー シャシェメネ・オロモの民族衣装を贈られました。

こちらでも、終了後、篝火を焚いて、大鍋でヤギのバーべキューをご馳走になり(直前に2頭絞めたそうです。とても美味でした。)、
楽しい交流のひと時となりました。



今回の贈与式を通じて、自転車は、エチオピアの人達にとって、大変貴重な交通手段、運搬手段であることが本当に実感できました。受贈者は勿論、参加者の皆さんは、松戸市そしてハーベストタイムの温かい友情に、心より感謝しておりました。

自転車贈与先
今回の自転車の贈与先は、以下の通りです。
1. ヅワイデュグダ 25台
2. シャシェメネ 25台
3. 近く完成予定の高校(ゴウダール) 16台
4. モイヤニ地域(ケニヤ国境) 10台
5. マキ地域(現在、水の浄化に取り組んでいる) 20台
6. 現在検討中 17台 合計 113台

なお、後日、OSHOより、感謝状および自転車の活用実態などのレポートが送られてくる予定です。

<追記>
エチオピアの国民総所得は、一人当たり160米ドル(2005年:世界銀行)です。
(日本円に換算して、月額約1,530円)
自転車1台(新品)は、約1,000ブル〜1,500ブル。(1ブル=14円)
自転車は、エチオピアにおいては、大変高価な商品です。自転車のレンタル店もありました。

参考:OSHOの実績
10/1 ヅワイデュグダでの自転車贈与式の折、OSHOの現地マネジャーより、下記の通り、今日までOSHOが当地域の住民に対し、緊急支援、食料支援、水供給支援、地域開発などの事業を行い、数多くの農民が救済されたことの紹介がありました。
  • 食料・飼料を運搬できる道路網の建設(全長450km)。
  • 2002/2003年大旱魃の際の食料および穀物の種の緊急支援により76,000人の農民を救済。
  • 穀物のシード(種)・バンクを26創設、11,400の農家が恩恵を受けた。
  • 持ち運び可能の水供給が、地域の65%で可能になった。OSHOは、この内90%以上に寄与。
  • 18の灌漑施設が造られ、808の農家が受益。また、彼らは、周辺の農家を経済的にアシストできるようになった。
  • 12の小学校の建設および、1つの高校の拡充を行い、地元行政に提供。(引き継ぐ)
  • 6つの診療所を開設、地元行政に提供。(引き継ぐ)
  • 3つの動物病院を開設、地元行政に提供。(引き継ぐ)
等などです。

※OSHOは、1991年に創設。
地方行政や国際支援組織(UNICEFやOXFAMなど)の協力を得て、 上記の事業を行っている。代表(ジェネラルマネジャー)は、ムルゲータ・デべべ氏。(53歳) スタッフは、現在91名。各地に常駐して夫々のプロジェクトに取り組んでいる。
お問い合わせは、info@hatime.org または TEL/FAX:047-342-5181 までどうぞ