9月29日早朝、国内線フライトで、アディスから北東部の高原地帯へ約一時間、途中、深い峡谷やタナ湖を見下ろしながら、ラリベラに到着しました。そこから車で30分ほど山道を進みホテルに着きました。

市場を目指して、10q、20qひたすら歩きます ラリベラ空港からホテルへの途中
市場を目指して、10q、20qひたすら歩きます ラリベラ空港からホテルへの途中
宿泊したホテル ホテルのロビー(左)とフロント(中央)。右端の建物は食堂
宿泊したホテル ホテルのロビー(左)とフロント(中央)。右端の建物は食堂

チェックイン後、直ぐに「ラリベラの岩窟教会群」(世界文化遺産 1978年登録)を訪ねました。
ユネスコによって文化遺産の修復工事が行われていました
ユネスコによって文化遺産の修復工事が行われていました

岩窟教会群は、一枚の火山岩を掘り下げて築かれた11の聖堂と関連する礼拝堂などの建造物群から成り立っています。12世紀から13世紀にかけて支配したラリベラ王の、「この地を第2のエルサレムにするように」という命によって築かれたもので、現在もエチオピア正教の聖地として、各地からの巡礼や毎日の礼拝が行われています。当時の工具や技術で、巨大な1枚の岩盤を深く掘り下げた11の教会群は、"世界8不思議の一つ"と言われています。
有名な聖ジョージ教会。巨大な穴の中に浮かび上がった十字架型の建物。 国内各地からのエチオピア人の巡礼団
有名な聖ジョージ教会。巨大な穴の中に浮かび上がった十字架型の建物。 国内各地からのエチオピア人の巡礼団

周辺は、起伏の多い丘陵が広がる長閑かな景色ですが、よく見ると山には木が殆どありません。ガイドのフックル君によると、住民の燃料としてどんどん伐採されてしまう、とのこと。「(電線が来ているので)電気は使えないの?」と聞くと、「高くて買えない。ある程度供給できる電力量があるのに、政府は安価で配給してくれない。」という返事でした。
ラリベラ近郊。木があまりありません
ラリベラ近郊。木があまりありません

入口で身体検査の後、階段を下りていくと、手作業で彫ったとは思えない眼前の偉容に、一同「スゴーイ!」の連発。途中昼食をはさんで11棟すべてを見学しました。中には、地獄を想わせる長い真っ暗な通路で繋がっていたり、岩山の頂上に出る教会など、あたかも中世に迷い込んだような感覚に襲われました。近寄って見るほどに、人間業を超えた作業と非常に高い完成度に驚嘆させられました。
深く掘りさげた教会間の通路 11棟の中の一つの教会の入り口です
深く掘りさげた教会間の通路 11棟の中の一つの教会の入り口です

見学後、ホテルへの帰途、「フー太郎の森基金」(アフリカに緑と水を!との目的で植林事業と教育を進めているNPO)のエチオピア駐在員・高原けんじさんを訪ねました。高原さんは、青年海外協力隊を経て、現在ラリベラの事務所で、一人で頑張っていらっしゃいます。主に、溜め池造りと水の活用に力を入れておられるとのことです。こうした大変なところで、単身ご苦労をされているのですね。心より尊敬します。
「フー太郎の森基金」駐在員の高原さん(右から二人目)
「フー太郎の森基金」駐在員の高原さん(右から二人目)

翌朝(30日)、岩窟寺院で日曜ミサがあるというので見学に行きました。ラリベラの周辺人口約2万人の内、約3,000人が礼拝に来るそうです。老若男女、白い布を頭からスッポリかぶって寺院を目指して歩きます。(登ります) そして、思い思いの岩山や洞窟に着くと、立って或いは座って、聖職者の祈り(スピーカーの声)にじっと聞き入っています。ひと月のうち20日も教会に行く熱心な人も沢山いるということです。(仕事は、どうしているのかしら?)
ミサに集った村人達 皆、頭から白布をまとっています
ミサに集った村人達 皆、頭から白布をまとっています
聖職者の話をじっと聞き入っています スピーカーからの説法を1時間、2時間と聞いています
聖職者の話をじっと聞き入っています スピーカーからの説法を1時間、2時間と聞いています

聖職者の声に耳を傾けている人達に、私達が近づくと、いくつも手が出てきます。歩いている時も行き会う人達から手が出て、なかなか離れようとはしません。教会を繰りぬいた際の石と泥とで出来た粗末な家に住む極めて貧しい生活状況と、壮大な岩窟教会群との大きなギャップに多く考えさせられました。山々や畑の風景、道行く人々の姿や振る舞い、家々の姿などから、エチオピア南部に比べ、北部は更に貧困に苦しんでいる、との印象を強く持ちました。
岩窟教会の出口付近では、子供達が手を出してついてきました 毎週開かれるフリーマーケット。数十キロ先から多くの村人が集まってきます フリーマーケット
岩窟教会の出口付近では、子供達が手を出してついてきました 毎週開かれるフリーマーケット。数十キロ先から多くの村人が集まってきます

ここでもマスカルの花がきれいでした 最後に、ガイドのフックル君から、ラリベラ地域の現状について聞く機会を持ちました。政府が教育や保健衛生に力を入れていること、特にヘルス・ポットと呼ばれる保健士が一人駐在する施設を増設し、市民の健康管理や未病対策に努めている現状を聞きました。フックル君は地域の青年達24人で構成される"グリーン・アソシエーション"(農作物の生産性の向上を推進するボランティア・グループ)のメンバーで、皆で少しずつ拠出しあい、植林を進めたり農家を支援しているとの話を聞きました。今後HATとして何か支援協力できることはないか、そんな気持ちで帰ってきました。
ここでもマスカルの花がきれいでした

お問い合わせは、info@hatime.org または TEL/FAX:047-342-5181 までどうぞ