毎年4月8日はジェノサイド記念日、期せずして今年はルワンダで迎えました。数日前から、職場によっては悲しい歴史を思いだし風化させないよう、仕事明けに全員で一ヶ所に集まったりするそうです。
COVEPAKIには垂れ幕の注文が入り、製作に忙しそうでした。昨年まで紫色だった垂れ幕は、今年からグレーに変わった為のようです。
ただし今年の4月8日は月曜日なので、キガリでは前日の7日(日曜日)に、“Walk to Memorial” が開催される、とホテルのレセプションで聞きました。
これはキガリの中心地点からスタジアムまで3キロほどを行進し、スタジアムでの集会に臨む、というものだそうです。当初13時から行進が始まると聞いたので、スタジアム方向に出かけてみましたが、辺りは閑散としています。翌日の帰国を前に買い物を予定していましたが、店は全て閉じられ叶いませんでした。
ホテルに戻り時間を聞くと、「もうすぐ始まるから、あなたも集合地点に行って一緒に行進しては?」と言われましたが、一人だし言葉が分からないし、雲行きもあやしくなったので、ホテルに留まることに。幸いホテル前の通りを行進するというので、ひたすら待っていると、3時過ぎごろからゾロゾロと人の流れが見えてきました。
行進の撮影を禁止され……
ホテル受付で「写真を撮っても良いかしら?」と聞くと、「ノー!」とのこと。でもこんな意義深いイベントなのに、と思い、5階のベランダから数枚撮影したとき、下から怖い顔をした男性の「ノー、ノー」との制止の声が聞こえてきました。慌てて部屋に入り「カメラを取り上げられたらどうしよう!」と不安でしたが、思い切ってフロントに降りていきました。
すると、レセプショニスト達は一斉に視線をそらしました。一瞬 ドキッ・・・緊張感が走りましたが、思い切って、その中の一人に
「I respect your rule, but why you have to make secret such a nice event, Walk to Remember, Walk to Peace? I am very much touched !」と言うと、始めは聞こうとしなかったレセプショニストの彼も、次第に「僕もそう思う!」と本音を言い出し、撮影を厳しく制止した男性(警備責任者の一人か?)に、「She respects our rule」と言ってとりなしてくれたようです。
1週間前にキガリで爆破事件
私が訪問する一週間ほど前に、キガリで爆破事件があり、3人の犠牲者がでたと聞きました。犯人はコンゴに逃がれている反カガメ勢力と言われていますが、そんな動きに対する警備上の理由なのか?どうかは分かりませんが、今回の経験からも、国民は自由に発言することがままならないのでは?そんな国内事情の一端を、垣間見たように感じました。