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カンボジアで支援に取り組む青年の熱意がきっかけ
BP作りの技術を伝えるために、2014/11/6、カンボジアを訪問。待っていてくれたのは、アンコールワットの観光客で賑わうシェムリアップで、現地NGO「Kumae(クマエ)」(クメールの意)代表として活動する山勢拓弥さん、そして志を同じくするカンボジア人女性のカーニャさんです。
山勢さんは、同市近郊のアンルンピー村(市の中心よりより22km)で貧困層の支援に取り組んでいます。この地は、シュムリアップから毎日運ばれてくるゴミが集積される場所(通称「ゴミ山」)があり、村人や子供たちは、ゴミ山でペットボトルや瓶などを集めて売る事で収入を得ています。 彼は、村人がゴミ山に依存しない他の収入源を模索し、子供たちには、就職に役立つ英語や日本語を教えるフリースクールの開設と運営、他の村では幼稚園も建設中とか。また日本の数校の大学と連携し、年に4回ほど行われる大学生を対象としたスタディツアーの企画・受入れなど、複数のプロジェクトを精力的に進めています。
日本語学校  ゴミ山
日本語学校1
日本語学校2
村の実情を語る山勢さん
日本語学校1
日本語学校2
村の実情を語る山勢さん

今回の訪問は、知人でカンボジアを支援している医療関係者から、シュムリアップ市でやはり貧困層を支援しているNGO代表 西えり子さん、そして山勢さんを紹介され実現したものです。 山勢さんたちを見守り応援する西さんは、市内で組飴の実践販売コーナーもある “Candy Ankor” という土産店を経営しながら、村人や子供たちに日本の支援者から送られてくる沢山の古着を、村々に定期的に届ける“Cheers”の代表を務めています。
NGO Child Cheers  キャンディ・アンコール(クロマーより)  キャンディ・アンコール(カンボジア治安情報局より)
キャンディ・アンコール
キャンディ・アンコール朝礼の様子
キャンディ・アンコール 西さん
キャンディ・アンコール
キャンディ・アンコール
朝礼の様子
キャンディ・アンコール 西さん

早速バナナペーパー作りを開始
バナナペーパーの製作は、西さんのお店の裏庭で。横には従業員用の食堂があり、水や電気が使えます。日中は30℃を超えるため、照りつける太陽を避け日陰で、先ずは木枠作り、繊維の取り出し、取り出した繊維を大きな鍋で灰汁と一緒に煮る、等の作業から始めました。 ルワンダと異なり、ここカンボジアでは、教える相手は日本の青年、また豊富な水があります。村にも各戸に必ず井戸があるそうで、紙作りには大きな利点です。
木枠作り
バナナの幹から繊維取り出し
木枠作り
バナナの幹から繊維取り出し

灰汁で煮た繊維を何度か洗うと、綺麗な柔らかい繊維になります。実は山勢さん、私たちが行くのを待ちきれず、事前にインターネットの情報を見ながら、バナナペーパーを試作していました。と言っても、ゴメンナサイ! ちょっと…いえ、かなり厳しい仕上がりだったのですが…! 彼は良く煮て洗った繊維を、まじまじと見つめていました。
途中から日本人の助っ人も加わり、次は叩解作業です。叩けば叩くほど柔らかくなる、その段階的に異なる感触を、体で直に記憶してもらいながらの作業です。この作業の出来具合が、仕上がりの善し悪しを決めるポイントなので、村人にもしっかり教育して欲しい点です。
煮熟
裏庭で叩解作業
煮熟
裏庭で叩解作業

西さん、山勢さんと一緒に、ゴミ山の村へ、支援のお手伝い
バナナ紙作りの合間をぬって、西さん、山勢さんが支援を行っているゴミ山の村(アンルンピー)に、2台のトゥクトゥクで45分ほど揺られて行きました。
アンルンピー村へ
アンルンピー村
民家
アンルンピー村へ
アンルンピー村
民家

通常、ゴミ山に外部の人間が立ち入る事は禁じられていますが、ボランティアをしている山勢さんが一緒にいることで案内してもらいました。
まもなくゴミ山に近づくと、生ゴミの腐った、饐えたような臭いがだんだん強くなってきます。案内されたゴミ山(ゴミ穴)はずーっと先まで続いています。マスク無しでは耐えられない悪臭です。さらにその横には、ショベルカーが新たなゴミ穴を掘削中。
ゴミ山
ゴミ山2
新たにゴミ穴を掘削
ゴミ山
ゴミ山2
新たにゴミ穴を掘削

大人だけでなく子供もゴミ山に入ってゴミを漁ると聞いて、気持ちが沈みましたが、ゴミ山の近くの民家や学校で、西さん達と一緒に、子供たちに鉛筆を、村人には衣類を手渡すうち、皆の大きな笑顔に元気が出てきました。
支援お手伝い1
支援お手伝い2
日本語学校で教師と
支援お手伝い1
支援お手伝い2
日本語学校で教師と

バナナペーパー製作の作業所が間もなく完成!
そして田んぼのあぜ道の先に建てられていた、山勢さん自らが建築した作業所に案内されました。レンガ造りのしっかりとした堂々とした2階建ての建物です。近くには、井戸もあり、ソーラーパネルで電力を確保しています。
「ここでバナナペーパーを作るんです。ゴミ山に依存しない収入源をバナナペーパーの製作・販売によって確保したい。」との言葉を聞いたとき、彼のバナナペーパーに対する大きな期待と熱い思いを、感ぜずにはいられませんでした。
作業所へのあぜ道
間もなく完成の作業所1
作業所へのあぜ道
間もなく完成の作業所1
翌日山勢さんと共に漉いた紙は、サンプルとしてなかなか良い仕上がりでした。山勢さんは、バナナペーパー作りに自信を持ったようです。
紙漉き
乾燥のタイミング
カンボジア産BP第1号
紙漉き
乾燥のタイミング
カンボジア産BP第1号

カンボジアの、カンボジア人による、カンボジア人のためのバナナペーパー!
カンボジア出発最後の日、山勢さんとカーニャさんから御礼の手紙を渡されました。
皆で漉いた、きれいなバナナペーパー・カードに書かれていました。
手紙山勢さん
手紙カーニャさん
手紙山勢さん
手紙カーニャさん

早速、山勢さんがバナナペーパー作りを村人に教えています。
帰国2日後に、山勢さんから、村で早速バナナペーパー作りを開始したとのメールが届きました。彼の報告です。
繊維取り出し
叩解
試作品
繊維取り出し
叩解
試作品

HATは、カンボジア・バナナペーパー作りを支援していきます。
クメール文明を今に伝える「アンコールワット」を擁するカンボジア。
カンボジアならではの、素敵なバナナペーパーが生産されますよう、これからも応援していくつもりです。