4月、ルワンダのCOVEPAKI(キブンゴ手工芸品販売協同組合)から、ピュアな(バナナ繊維100%)のバナナ紙が届きました。和紙に少しでも近い品質のバナナ紙をとの思いで、製作工程の改良点などもアドバイスした上で、「薄くムラのないしなやかな紙を」、と注文したものです。
届いたバナナ紙は、期待以上の品質で、彼らの技術や知識が相当向上していることがうかがえます。思わず「やった〜!」と叫んでしまいました。
日本伝統の手漉き和紙の技法と、ルワンダCOVEPAKIの弛まぬ努力のコラボの結晶であり、まさに「ルワンダ産バナナ和紙」との表現が適切と思います。
バナナ和紙
アフリカ布とバナナ和紙
ピュア(バナナ繊維100%)なバナナ紙作りを理解、習得させるのに苦労
2年前、古紙を一切混ぜない「バナナ繊維の色や風合いを追求する100%ピュアな紙作りを!」と訴えた時は、彼らは、既に習得した古紙を混ぜる方法に固執し「難しい!」と言っていました。そして、その時漉きあげたピュアな紙は、繊維が太くまばらで、全体的に硬い仕上がりでした。
その原因は、「叩解不足」に加え、カード製作に良いとの考えで漉き上がりが「バリッ」と仕上がるネリを、彼ら自身で見つけて使っていたことです。
ピュアで高品質の紙作りに慣れて欲しくて、これまでクリスマス用のカードやデコの製作を頼んだり、新しいデザインの製品作りを促したりなどしてきましたが、現地で共に作業できないため、漉き方や品質について、メールやスカイプで毎回確認しながら進めてきました。
そして、今回、製作の改良点とともに、ネリの種類も指定しました。といっても日本で使われているトロロアオイやオクラは無いので、あくまでも現地で入手可能なものです。
この1〜2年のやりとりを通して、途中いろいろありましたが、双方ともようやく相手の事を理解できる、私が望む品質を察してくれる、そんな関係が築かれつつあるように思います。
バナナ和紙
バナナ和紙
薄いバナナ和紙を生かした新たな商品開発へ
これで彼らは目的に応じた、厚さや張り(しなやかさ)の異なる紙作りを、しっかり理解したものと思われます。
今後は、この薄いバナナ和紙を活かした新たな商品開発を、彼らと共に進めていきたいと考えています。