2023年4月

各学校でバナナ布パッド(BKP)プロジェクトを開始 ―使用済み紙パッドの廃棄から “環境問題” を伝える―

※写真をクリックすると拡大します。

各校でのBKP製作の模様が WhatsAppに届き始める 

3月の訪問以降4月に入り、各学校から少しずつ実施したとの報告がWhatsAppに届き始めました。実施校の教師からのコメントや写真から、生徒達が一生懸命取り組んでいる姿が、時に友達に聞いているのでしょうか?そんな様子も伝わってきました。また伝えた通りには教えていないのかな?と思われる写真もあったりですが、各校とも初めての試みです。先生達が工夫をしながら取り組んでいる様子が見て取れました。
ある教師が「思うように出来ない。(アップした写真について)これで良いのかしら? または違ってますか?」と、そして翌日「再び生徒達を集めました」とコメントすると、他の教師から「頑張って (Courage)!」とのエールが。その後生徒達が製作している写真がアップされると、今度は〝拍手マーク”がアップされたりと、教師同士の交流が芽生えてきました。
30名のWhatsappの参加者達は、そんなやり取りや私のコメントを共有し、あくまでもネット上ではありますが、時間の経過と共に相互に親近感を感じられる様になりました。有難いことに、郡の担当官も程よいタイミングでコメントしてくださり、WhatsAppプラットフォームが始動しめました。
そんななか実施したとの報告が無い学校は、時間を作るのが難しいのかな?と思われたり、プロジェクトに対する各校の温度差というか、足並みが揃わない状況も見えてきました。 

紙ナプキンと環境問題

私は作り方だけでなく、BKPの環境効果についても伝えました。
ルワンダにはゴミの収集システムがありませんし、殆どがボットン・トイレです。また学校のトイレは男女別に区別されていないため、使用済みナプキン用の容器を置くことも難しいのです。また飲み水の確保も大変で水の使用は限られています。そのため蓄積された汚物の掃除も儘ならないものと思われます。 
現在は約3割ほどが紙ナプキンを使用していると聞きますが、もし土に還らない紙ナプキンの使用が今後より増えると、土中に堆積して大きな環境問題にもなりかねません。これらの点を伝えると、郡の担当官や校長先生の何人かから「その通り!」との反応があり、ある校長は「生徒には、トイレに捨てるのではなく、学校では焼却炉に破棄する様に指導したけど、自宅ではどうしているか分からない」といったコメントも寄せられました。 

生理の貧困と格差の現実

さらに現地では紙ナプキンを買えない人は”プア―”と言われ、生徒達は恥ずかしい思いをしていると良く聞きます。もともと生活が大変な彼らに、突然否応なしにやって来る毎月の生理にどの様に対処できるのか? 生理の度に辛い思いを強いられる「ナプキン問題」は、そんなあからさまな格差を孕んでいるのです。学校を休んだり、学校の医務室で2枚ほどもらう、また2023年に実施したアンケートによると、友達から1,2枚分けてもらったりして凌いでいるようです。
ルワンダの学校は、8月から9月中旬まで長期の休みに入ります。つまり4月中旬から7月末までの期間に15校のうち8校が実施したとの報告が徐々に届きました。でも残りの7校からは何の反応もありません。実施する意思が有るのか、または無いのか、音無しの構えです。基本的に実施するか否かは学校の意志次第なので、もう少し様子を見て今後に繋げていきたいと思っています。