7/25~8/2ルワンダを訪問しました(18回目)。日にちを追ってご報告します。
BPで生活汎用品を製作し、需要を高めて雇用を広げたい
前回の訪問(5/30~6/7)では、BPクラフトのマーケットを開拓するため、まずは毎月開催されているKigali Farmers & Artisan’s Market (KFAM) への出店申請を行い、6月から出店を継続しています。会場で感じたのは「BPに対する認識がまだまだ乏しい」といった現実でした。
これは、BP製品の販売をアーティスト達に一任していましたが、彼らは主にランプシェードまたカードの製作に留まり、製品の多様性に乏しかった点が考えられます。そこでBPで生活汎用品を作り、毎月のマーケットで紹介しようと思い立ちました。
これは、BP製品の販売をアーティスト達に一任していましたが、彼らは主にランプシェードまたカードの製作に留まり、製品の多様性に乏しかった点が考えられます。そこでBPで生活汎用品を作り、毎月のマーケットで紹介しようと思い立ちました。
バス用パスを入れるBPケースを製作
まず、キガリ市内でのバス乗車で使うパス、そのケースを作ることにしました。バナナ・パスケースです。パスを傷や埃から守り、それらによる磁気の劣化を妨ぎます。ケースからパスを取り出す必要はなく、ケースに入れたまま使用することが可能です。私も実際にバスに乗車して試してみました。大丈夫でした。
そして、これらハンドメイドのクラフトを製作することで、雇用を創出したいと考え、現在紙漉きに従事しているキブンゴの生産現場をより充実し、関わるスタッフを増やしたいと考えています。
そして、これらハンドメイドのクラフトを製作することで、雇用を創出したいと考え、現在紙漉きに従事しているキブンゴの生産現場をより充実し、関わるスタッフを増やしたいと考えています。
④バス用パスのBPケース 上の画像をクリックすると動画が再生されます。
(26日) JICA事務所・高田所長と懇談、その後、セルセと今後について話し合い
到着翌日(26日)にJICA事務所の高田所長を訪ねて、諸々の報告そしてご相談をしました。その後アーティストの一人Celse (セルセ) と打合せて、今回のキブンゴ訪問への同行、また彼の役割分担について話し合いました。
(27日) ロバート、ガサナ(ルレンゲセクターで紙漉きに従事)が、予想以上に意欲的!
キミロンゴ市場で布を購入し、キブンゴに向かいました。 (バスで3時間の行程)紙漉きに従事しているロバートとガサナがホテルに到着し、同行したセルセも交えて打合せです。
まず依頼していたバナナ紙の出来具合が素晴らしく、彼らの向上心と努力を見る思いでした。
現在はガサナの自宅で紙漉きをしているので、将来スタッフを増やし生産体制を強化するためにも、作業場(工房)を作りたいと、さらに将来的にコーペラ組織にしたいと伝え、その場合は誰が代表に?と尋ねると、ロバートにと、そしてガサナが副代表に決まりました。
彼らからは「作業場の事は自分達も以前から考えていた。久美子がようやくその気になってくれて嬉しい」との言葉が出ました。
まず依頼していたバナナ紙の出来具合が素晴らしく、彼らの向上心と努力を見る思いでした。
現在はガサナの自宅で紙漉きをしているので、将来スタッフを増やし生産体制を強化するためにも、作業場(工房)を作りたいと、さらに将来的にコーペラ組織にしたいと伝え、その場合は誰が代表に?と尋ねると、ロバートにと、そしてガサナが副代表に決まりました。
彼らからは「作業場の事は自分達も以前から考えていた。久美子がようやくその気になってくれて嬉しい」との言葉が出ました。
彼らは紙漉きだけでなく、クラフト製品作りにも意欲的で、「ちゃんと教えて欲しい。ダメなところは注意して欲しい」と積極的です。今回はノート数冊と各自が使うスケールを持参し、ノートには、今まで渡してきた備品の在庫数を記す、そして新たな道具が増えたらすぐに記入するように、また他のノートには、製品の作り方や手順をしっかり書いて、後から見直せるように、そして他の人に教える際にも活用するようにと伝えました。
(28日) BPペンホルダーの製作の後、工房用の物件へと移動
ロバートとガサナ、ガサナの奥さんが、徒歩2時間ほどかけて、9時ごろホテルにやってきました。まずBPペンホルダーの作り方から始めました。3人は早速ノートを片手に、作り方を書きながらの作業です。14時過ぎまで掛かって同じ製品を3個ずつ作りましたが、最後は慣れた手つきです。
3時頃ようやくランチとなり、その後皆でロバートが探した工房用の物件を見に行きました。内覧はできず外見だけでしたが、バス通りからすぐの感じの良い佇まいです。
3時頃ようやくランチとなり、その後皆でロバートが探した工房用の物件を見に行きました。内覧はできず外見だけでしたが、バス通りからすぐの感じの良い佇まいです。
(29日) バス用パスのBPケースの製作
2日目は、バス用パスのBPケースの製作に移り、ノートに書いてもらいながら、とり組みました。ケースは小さいせいか?ペンホルダーよりも難しいとの反応です。それでも午後までかかって何とか作りました。なお、ロバートの奥さんがミシンを使えるというので、私が手作りした「札入れ」を見本にして、自分達で作るようにと宿題を出しました。ミシンは使用していませんでしたが、また完成品ではなかったものの、翌朝ロバート、ガサナそれぞれが工夫した作品を持ってきました。努力した様子が見てとれ、もしミシンが有れば、しっかりした作品ができそうです。
(30日) 工房の借家契約の準備
11時頃、ロバート、ガサナ、そして通訳のパトリック(ルワンダ語⇔英語)と3人、そして現地に派遣されているJICA協力隊員の井垣さんと共に、工房を借りるための話し合いをしました。
ロバートは大家とすでに交信していて、翌日大家がキガリから来るとのこと。私にも話して欲しいとその場で大家の女性に電話をかけました。
彼女は6ヶ月分の家賃を前払いしてくれたら、修理箇所をすべて直し水も引くとのこと。
そこで、まずは3ヶ月分を先払いし、残りは修理を終えてから払うとする旨の契約書を作成しました。
私から英語で提案し、それをルワンダ語へ、その上でロバートとガサナが色々と話し合い、ようやく返事が返ってくる、それを英語へと通訳して・・・井垣さんがPCでタイプ、かなり時間がかかりました。
それでも何とかコントラクト(契約書)を作成すると、署名するのは当事者だけでなく、町長(ビレッジ・チーフ)、その他友人数人の立会人が必要だと言い出しました。そしてその人たちには飲み物やお礼をする必要があるというのです。何故ですか?と聞くと、いくらコントラクトに記載しても、内容が容易に変えられてしまうので、との返事です。この接待は、ロバートとガサナが負担して欲しいと伝えました。15時ごろコントラクト作成が終了し、ようやく皆でランチとなりました。翌日11時に現地で会う旨を約束して帰って行きました。
ロバートは大家とすでに交信していて、翌日大家がキガリから来るとのこと。私にも話して欲しいとその場で大家の女性に電話をかけました。
彼女は6ヶ月分の家賃を前払いしてくれたら、修理箇所をすべて直し水も引くとのこと。
そこで、まずは3ヶ月分を先払いし、残りは修理を終えてから払うとする旨の契約書を作成しました。
私から英語で提案し、それをルワンダ語へ、その上でロバートとガサナが色々と話し合い、ようやく返事が返ってくる、それを英語へと通訳して・・・井垣さんがPCでタイプ、かなり時間がかかりました。
それでも何とかコントラクト(契約書)を作成すると、署名するのは当事者だけでなく、町長(ビレッジ・チーフ)、その他友人数人の立会人が必要だと言い出しました。そしてその人たちには飲み物やお礼をする必要があるというのです。何故ですか?と聞くと、いくらコントラクトに記載しても、内容が容易に変えられてしまうので、との返事です。この接待は、ロバートとガサナが負担して欲しいと伝えました。15時ごろコントラクト作成が終了し、ようやく皆でランチとなりました。翌日11時に現地で会う旨を約束して帰って行きました。
(31日) 大家と面談、最終的にガサナの自宅近くに自前の工房を建てることに
レメラ(物件に近いバス停)に着くと、ロバート、ガサナ、パトリックが待っていました。その後30分ほどして大家がキガリから駆けつけました。まずは中の様子を見せてもらうと、大部屋が1つ、3畳ほどの小部屋が5つ、そしてトイレと廊下、大きな家です。でもドアの取っ手はすべて壊れ、トイレも屋根も破損、大修理が必要です。内見した後の話し合いで、彼女は「先払いは6ヶ月分ではなく、1年分にして欲しい」と急に変更してきました。こちらが「そんな急な変更は認められない」と話すと、彼女は「修理費にかなりかかりそうなので、金額についてはこれから水道局や修理屋に確認して予算を出すので、少し待って欲しい」ということになりました。
そこで、改めてこの物件で本当に紙漉き、また製品のプロモーションが出来るのか?といった話になりました。そして私がカバーする一年間の家賃は修理費に充てられるが、その後も継続して自分達で借り続けられるのか?と確認すると、「もし払えなければそれまで」との返事。そうなれば、1年後は何も残らない。それで良いのですか?」と、そして「その金額で自分たちの工房を作ったらどうか?」と提案しました。するとガサナが「家の傍ならバナナの木も水もある。その方が良い」と言いだし、急遽ガサナの自宅近くに、新たに工房を建設する事になり、早速見積りを提出してもらいました。
その日はキガリに戻る日で、時間的にも余裕がなかったことから、見積り金額の3分の2を支払い、残りは完成後に支払うことにしました。この結論に至るまで、11時に会ってから15時過ぎまで話し合いを続け、急転直下でしたが、結果的に良い方向に納まったと思います。
18時過ぎにキガリのホテルに戻り、その後7月のKFAM出店で協力いただいた大江里佳さんにお目にかかり、部屋に帰ったのは21時前、長い1日でした。
その日はキガリに戻る日で、時間的にも余裕がなかったことから、見積り金額の3分の2を支払い、残りは完成後に支払うことにしました。この結論に至るまで、11時に会ってから15時過ぎまで話し合いを続け、急転直下でしたが、結果的に良い方向に納まったと思います。
18時過ぎにキガリのホテルに戻り、その後7月のKFAM出店で協力いただいた大江里佳さんにお目にかかり、部屋に帰ったのは21時前、長い1日でした。
(8/1日) ムギシャ、セルセと、今後について話し合い
8/1午前中に、ムギシャ(もう一人のBPアーティスト)、午後にセルセと会い、間近に迫ったKFAM (8/4)、その他のイベント機会への参加について話し合いました。
(2日) バナナ繊維を煮る「大鍋」をゲットし、キブンゴに持って行ってもらう
キブンゴのロバートとガサナから、バナナ繊維を草木灰の灰汁で煮る(柔らかくする)ための、大きな鍋を要望されていました。キブンゴで入手できる鍋は、私もコベパキで使う鍋で苦労しましたが、すぐに穴が開いてしまい、丈夫なステンレス製の鍋は入手できないのです。午前中、セルセとともにムムジ(タウン)に赴き、厨房道具の中古品を扱っている店を探し、幸い希望通りのステンレス製の大鍋を購入しました。そしてキブンゴに届けてもらうようセルセに依頼し、帰国の途に着きました。
キガリとキブンゴ双方での、新たな支援・販売体制の位置付けを!
ムギシャは素敵なBPランプシェード製作が得意で、色々な方達から注文をいただいているようです。セルセはBPアート作品やアクセサリー作りの分野で活躍しています。
さらに、今後はキブンゴの工房で紙漉きに加え、色々なBPの小物作りを手掛ければ、スタッフも増え収入の安定を目指せるのではないか、今回はその為の工房開設の準備を目的とした訪問でした。またBPクラフトの更なる開発とともに、それにはキガリでのマーケット(販売)開拓が不可欠ですが、幸い、9月からキガリに滞在する方に、今後の取組みをサポートしていただくことになっています。
さらに、今後はキブンゴの工房で紙漉きに加え、色々なBPの小物作りを手掛ければ、スタッフも増え収入の安定を目指せるのではないか、今回はその為の工房開設の準備を目的とした訪問でした。またBPクラフトの更なる開発とともに、それにはキガリでのマーケット(販売)開拓が不可欠ですが、幸い、9月からキガリに滞在する方に、今後の取組みをサポートしていただくことになっています。