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☆ 前半レポートは、こちらから。
キガリに到着後の翌朝9/9、ホテルに迎えに来たAugustinと一緒に、彼のスタジオに向かいました。(彼とは英語でコミュニケーション出来るので助かります)


今回は、これまで以上に不安を抱えての訪問でした。
実は、今回の訪問は、キガリでAugustinに会うまで、果たしてどの様な展開になるのか?どこまで出来るか?等の予測はまったく見えませんでした。当初、作業はホテルのスペースを借りようか?と考えていたところ、Augustinから「自分達のスタジオでどうぞ!」と、事前に申し出がありました。彼のスタジオには2013年に立ち寄りましたが、短時間だったため、果たして充分なスペースはあるのかは不明でした。
また、翌9/10は、COVEPAKI・からBP責任者のチャレスを呼んで、ワークショップを開く計画です。
チャレスは、注文したバナナペーパーを持って、キブンゴから指定時間に来るだろうか?そして一緒に作業できるか?等、すべて心配でした。


説明すると、彼は即座に理解、共感を示しました
Augustinに会って、早速今回の目的(作ってもらったバスケットフレームを逆さまにする、そして、そこにバナナ和紙を装着する― BPランプシェードについて説明すると…………
彼は、即座に理解し、大きくうなずいて共感しました。そして、直ぐにスタジオの画家仲間を呼び、是非皆で手がけたいと創作意欲を示しました。
あたかも、話し合いを重ねてきた仲間達のように思えるほど、彼らは、私が1年ほど前から試行錯誤を続けてきたアイデアを直ぐ理解し、さらに「軽くなければ」、「こうしたら?」、「これでは?」と、新たなアイデアがポンポンと出てきました。また、日本から持参した、スタンド型ランプシェード用のワイヤー部品を見せると、「ここは布で巻いたら?」と、即座に改良案がでてきます。
特にAugustinは、“ルワンダと日本の伝統技術のコラボ” との点に、強い関心を持ったようです。家に帰っても、盛んにその点を繰り返していたと、後で夫人から聞きました。
ばんざ〜い! 想像以上の環境に、抱いていた不安が解消しました
9/9(ワークショップ前日)に、Augustinに案内されたスタジオは、広い庭と2棟の工房を擁する十分なスペースと、創作意欲溢れる画家の仲間達が居て、日本で諸々心配した事など忘れてしまうほど、想像以上の環境が待っていて、思わず心の中で「ばんざ〜い!」と、叫んでいました。
そして翌9/10、キブンゴからチャレスが予定通りに到着しました。さっそく彼とAugustin、そして仲間達に、日本で準備した今回のプロジェクトの説明書を見せながら、目的を具体的に説明しました。
野外で、屋内で、賑やかな楽しいワークショップを開催。
作業は、当初庭で始まりました。爽やかな陽気のなかで、机の上には必要備品などが用意され、Augustinとチャレスを中心に、製作作業に取り掛かりました。デザインの異なる2つのバスケットへの、バナナペーパーの装着方法です。まず円周を求めるために、マジックナンバー “3.14” を暗記させると、すぐに覚えて使い始めました。傘のサイズによって、取り付けるバナナペーパーの縦・横の長さを決めるためです。そして傘を下から見上げた時に、いかに綺麗にバナナペーパーを取り付けられるか?その装着方法を教えました。
そのうち雨がポツポツ落ちてきたので、スタジオ内に場所を移動し、作業を続けました。バナナ紙装着の最後は、中央部分を布で強化し、且つアクセントとする事です。これについても、傘の大きさや形によってサイズが異なる点を、各自体験させながら伝えました。総勢9名に加え、キブンゴから協力隊員の古岡さんも参加して、賑やかなワークショップとなりました。 
終了後は、スタジオ裏のキッチンで用意されたランチです。数種類の料理が並んでいて、好きなだけ盛り付けるビュッフェスタイル。終わったと同時に、皆んなも急に空腹を感じたのでしょう。一気に弾けた感じでお喋りしながら、賑やかにランチを頬張りました。お味はホテルやレストランをも凌ぐ美味しさです。 ご馳走様でした。
在ルワンダ日本大使館およびJICA事務所を訪問
こうして、Augustinや仲間の画家達、またチャレスと共に製作した「BPランプシェード」を携えて、帰国前日の14日、キガリの在ルワンダ日本大使館に、Augustinとチャレスと共に訪問し、太田清和大使にお会いしました。太田大使は、今日までのHATの活動を詳細に聞いてくださり、暖かなエールを送ってくださいました。
続いてJICAキガリ事務所を訪問。守谷所長からは、「この製品は、あくまでも国内販売ですね! 可能性はありますか?」と尋ねられました。その時、Augustinが即座に「ハイ!あります!」と、返答していました。
Augustinまた仲間達は、このBPランプシェード・プロジェクトにとても意欲的です。色々なデザインのBPランプシェードを製作し、先ずはワークショップを開きたい、そして自分たちのネットワークで販売したい、と張り切っています。


裸電球から、BPランプシェードで笑顔の団らんを!
ルワンダは、地方にも電気が届きつつありますが、未だキガリでも、また地方の民家はじめ、ホテルやレストランでも、裸のLED電球がぶら下っているだけです。やがて、素敵なBPランプシェードが広く普及し、夕食のテーブルを、皆の笑顔を、明るく照らすことを願ってやみません。
今回の訪問を振り返って ― Augustinグループと協同組合COVEPAKIとの違い
今回の訪問を通して分かってきたのは、Augustinと7人の画家が所属するUburanga Arts Studio、そして協同組合であるCOVEPAKIとの違いです。Augustin達は、共同体の形をとっていて、個展を開いたり絵を教えて、その収益を糧にして支えあっているようです。ただし、基本的に各自の才能を相互に認め合い、それぞれが自由に創作活動と作品の販売をしています。
今回のBPランプシェードは、中心者のAugustinの呼びかけに対して、メンバーが意見を言い合いながら、現に私の前でも色々と意見を出し合っていましたが、まさに共同製作です。そして、ワークショップの開催を手始めに、各自が個展を開いたレストラン、その他の場所へのマーケッティングをと意欲的です。
一方、今まで関わってきたCOVEPAKIスタッフ達は、130人ほどの組合員が製作して持ち込むバスケットやアクセサリーなどを、COVEPAKI店舗で販売し、そのマージンを収入としています。つまり基本的に自ら製品を作ってプロモーションをする、という意識に乏しいのです。

COVEPAKIが、自らの敷地にHAT工房の建設、またバナナペーパーの生産を進んで受け入れたのは、あくまでもBPクラフトを日本で買い取ってもらえる、との考えからでした。キガリで彼らと共にプロモーションした際は、渡した交通費が続く間は実施しても、その後は断ち切れに。そして日本や他からの注文を受けた時にのみ生産する、との姿勢でした。今回の訪問時に同組合(役員)に確認すると、「予算が無いので、基本的に自ら主体的にBPをプロモートする意志はない。」と明確に言いましたので、例えチャンスがあっても、それを更に拡大していく流れにするのは難しい、と考えられます。

さらに、帰国後、「バナナペーパーのリーダーだったチャレスが、バスで1時間ほど離れた場所で自分の店を開いたと、今後はCOVEPAKIでバナナ紙クラフトを製作する意志はないようだ。」との突然の知らせが届きました。
何故その事を、私の訪問時に言わなかったんだろう?もうビックリするやら呆れるやら、力が抜けました。
現在まで改良を重ねてきたBPカードは、今やルワンダ政府が自国製品として認識し、海外へも紹介されるようになりました。技術的には、これからというところなので、とても残念です。しかし、COVEPAKIの運営問題、チャレス自身の実情もあるのでしょう、アフリカ農民支援の難しさを痛感しています。


キブンゴで新たな芽生えが ……
しかし、こうした状況の中で、HAT工房で製作に携ってきたBPスタッフ達(COVEPAKIスタッフ以外)の中には、体得した技術を使って自らの収入増に繋げたいと、意欲的な人達が生まれています。早速、HATにアクセスしてきました。今後、彼ら自身で生産、そしてマーケットを開拓していくことを願っています。
さらにキガリのAugustin達は、バナナペーパーの生産にも強い関心を持っています。キブンゴで始まったBP生産が、キガリへも伝わりました。
今後は、双方のランプシェード、またBPクラフトの生産が定着するよう、支援していきたいと考えています。
早速、BPランプシェード製作が始まっています ♪
帰国後、Augustinが、仲間たちとワークショップに向けて、BPランプシェードを製作している模様が送られてきました。もう始まっています。大いに期待したいです。