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2015年9/7〜9/16、ルワンダ・キガリを訪問。目的は、バナナペーパー(BP)・ランプシェードの製作と、それによる雇用の拡大です。

ルワンダでのBP定着の“鍵”、「国内で必需品となるBPクラフトを作る」
ルワンダでのBPは、主にカード類として製作・販売されており、現状では、雇用が限られています。
さらに就労機会を拡大するためには、BP(の特質)を活用したクラフト−それも、日常生活で、皆が欲しいと思うようなクラフト(製品)を作れないか、数年来悩んできました。そして、手始めに2013/3、キブンゴのHAT工房で、ランプシェード製作研修を行いました。
http://hat.site-omakase.com/html/rep130426_hatkoubou.html
しかし、その後は、COVEPAKI(手工芸品販売協同組合)の役員が、自主的に、販路を広げようとの意欲に乏しく、また、フレーム材料などの購入費用を先行負担する意志がないため、中断していました。


「薄くしなやかな、和紙の様なバナナ紙を漉けるようになった」ことから
COVEPAKIでのピュア・バナナ紙製作は、この数年の現地での技術指導、日本からの(メールで)ネリ・工程のアドバイス、そして上質のBPの買い取りを経て、少しずつレベルアップしてきました。
本年に入り送られてきた、薄くしなやかな、和紙のようなBPを見た時、これを使ったランプシェードが出来ないか、それも現地で容易に入手できる材料で、また、自主的に製作・販売に取り組む人やチームがいないか、再びのチャレンジが始まりました。
試行錯誤の末に思いついたアイデアとは?
ルワンダには、サイザル麻の葉の繊維から、バスケットを作る伝統技術があります。代々母が嫁ぐ娘に編み方を教える、(大切なものを保存する)フタ付きの、または皿状のバスケットです。ジェノサイド(1994)後、近隣の女性達が仲良く製作することから、ルワンダ再生のシンボル、和解、自立、平和の象徴として大きな意味を持つと言われています。これまで10回の同国訪問で、何処へ行っても、美しいカラフルなバスケットに出会いました。
この伝統技術バスケットと、和紙のようなバナナ紙で、新しい感覚のランプシェードを作れないかと、考えるようになりました。
逆転の発想というか、バスケットを逆さにすれば、電気の笠になるのではないか、とひらめいたのです。
試行錯誤の後、2通りのデザイン画を考えました。果たして、伝統的な技術で、これらのデザインを形に出来るかどうか?試作品を作ってもらおうと、COVEPAKIのBP責任者チャレスに製作を依頼しました。詳しい説明をすると混乱しかねないので、あくまでも「新しいデザインのバスケット」として、説明しました。
しばらくしてチャレスから、残念だが出来なかったとの返事でした。


キガリの青年画家が、試作品製作に強い関心!
そこで、思い浮かんだのは、2013年、元JICA青年海外協力隊員の方からの紹介で、キガリで初めて会った青年画家のAugustinです。彼と会ったのはその時だけ、以後、時々メール交信していた程度ですが、「もしや」との思いで、同じように製作目的を告げずに聞いてみました。
嬉しいことに、彼からは「知り合いの女性に頼んで見る」との返事でした。ところが最初に送られてきた作品は、左右のバランスがチグハグな、潰れた様な形をしていました。お願いしたデザインは、恐らく伝統的な編み方とは全く異なるものと思われます。
そこで、私もサイザル麻の感触を確認したり、キッチンボールの使用をアドバイスするなどし、最終的に、Augustinは2回作り直して、依頼した形にほぼ近い、数種類のバスケットの写真が8月末に届きました。
その写真をみて、私が目指した
日本の伝統技術による“バナナ和紙”とルワンダの伝統技術“バスケット”のコラボ
― 「バナナペーパー(BP)ランプシェード」
の生産は可能である、との思いを強くし、上記の主旨を記した説明書を持って、1年2ヶ月ぶりに訪問いたしました。


果たして、私の提案を受け入れるだろうか?
私の提案を理解し受け入れてくれるか、そして、BPランプシェードの生産と販売に自主的に取り組んでもらえるか、大きな期待と不安を抱きながら、9/8キガリ空港に着きました。
☆ 続きは、後半レポートで。