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「ムズズ・コーヒー生産者協同組合」は、5つの生産者組合(「ミスク」「ホカ・ヒルズ」「ビフィア北」「南東ンジンパ」「カタベイ・ハイランド」から構成されています。 私達は、このうち、第1日目(11月19日)に「ビフィア北」のカンガ・ゾーン(Mzuzuから80km)、および「ホカ・ヒルズ」のブンガワング・ゾーン(Mzuzuから145km)、2日目(11月20日)に「カタベイ・ハイランド」(Mzuzu中心地から車で20分)の栽培地を訪問しました。
豊かな自然のなかで栽培されているゲイシャ・コーヒーの木々、大規模のウォッシング・ステーション(コーヒーチェリーの洗浄施設)を視察するとともに、コーヒー栽培に取り組む農民の暮らし、意見を聞いてきました。
険しい山道を一路、コーヒー栽培地へ(“ビフィア北”生産者組合・カンガゾーン)
凸凹道を揺られて先ず着いたところは、ビフィア北生産者組合のゲストハウスです。Mzuzu Unionは各生産組合に、コーヒーなど作物の生産管理の中心拠点として、ゲストハウスを配置しています。また地域農民の研修などに使われているとのことでした。事務所内には、コーヒー生産、栽培に関する様々なキャンペーンポスターや写真がはってあり、カウンダ氏より、収穫された豆はアメリカのコーヒー品質研究所の基準に沿って8ランクに分別されている(coffee quality triangle)などの、説明を受けました。
グリーンビーンズ(生豆)の精製工程(ウォッシング・ステーション)
更に山を登り、Kanga(カンガ)ゾーンのウォッシング・ステーションを視察しました。山の斜面に造られた大きなコンクリートの設備です。一番上の貯水槽からの水流の勢いを利用して、ドラムの中で果肉を削いだコーヒーチェリーの実を、ゆっくりと流していきます。洗浄後、いくつかの貯蔵層に分別され、それを天日で乾燥します。シーズンオフでしたが、地域マネージャーのStoka Moamza(ストカ・モアムザ)氏が丁寧に説明してくれました。
コーヒー栽培の斜面を、滑らないよう必死で移動しました
車から降りてコーヒー栽培地まで急斜面を下ります。コーヒーの木々の間をぬって、急勾配の坂をさらに下っていきました。未だ幾分チェリーが付いている木もあります。地面は赤っぽいローム質で乾燥しています。水はけが良さそうです。移動には子供達や数匹の犬も付いてきましたが、傾斜が大きいので周りを見る余裕はありません。日頃の運動不足のせいで身体がついてゆけず滑らないよう必死でした。コーヒーの木々の間には、日陰を作り出すシェイド・うツリーもほど良く配置されています。
急斜面の栽培地で、若い農民達が手塩にかけて育てていました
少し木々が途切れた斜面に、40人ほどの農民達が集まって迎えてくれました。
先ず長老の農民から挨拶があり、コーヒーの木の手入れ方法について「生産力の落ちた古い木々は、枝を切り落として再生させます。」また、生産状況について「2005年に植えた若木から、2007年に8kg、2008年には12kgのチェリーを収穫できました。」など説明を受けました。その姿は、美味しいコーヒー生産に対する自信に溢れているようでした。若い農民を長老である先輩達が指導・育成している様子が、容易に理解できました。Mzuzu Unionの幹部で地域代表者のMoses Ganda(モーゼズ・ガンダ)氏は、「コーヒーを飲むとき、カンガの自分達のことを思い出してください。」と別れ際に笑顔で語っていました。
ビフィア北生産者組合のゲストハウスに戻りランチをいただきました。ハウスの向かい側の建物は、政府の“三ヵ年マカデミア・ナッツ・プロジェクト”用に建設されたものとのこと。ただしこのプロジェクトは失敗し、政府がMzuzu Unionに依頼してきたとか。「ただし3年では不可能で、10年ほどのプロジェクトになるでしょう!」と同行のカウンダ氏は語っていました。
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